城と石垣

石垣は、加工程度によって、野面積み打ち込み接ぎ切り込み接ぎの3つに分けられる。「接ぎ(はぎ)」とは、つなぎ合わせるという意味である。野面積みが最も古い年代に現れた積み方で、次に打込み接ぎ、切込み接ぎの順であるが、切込み接ぎの石垣が現れた以降も野面積みの石垣が見られる。

野面積み(のづらづみ)自然石をそのまま積み上げる方法である。加工せずに積み上げただけなので石の形に統一性がなく、石同士がかみ合っていない。そのため隙間や出っ張りができ、敵に登られやすいという欠点があったが排水性に優れており頑丈である。技術的に初期の石積法で、鎌倉時代末期に現れ、本格的に用いられたのは16世紀の戦国時代のことである。野面積みの一種として穴太積み(あのうづみ)があげられるが、穴太積みは穴太衆が手掛けた石垣であって、特に野面積みの一種をいうものではない。穴太衆の技術の高さを誇示する為に江戸後期以降用いられた呼称である。打込み接ぎ(うちこみはぎ)表面に出る石の角や面をたたき、平たくし石同士の接合面に隙間を減らして積み上げる方法である。関ヶ原の戦い以後、この手法が盛んに用いられた。野面積みより高く、急な勾配が可能になる。切込み接ぎ(きりこみはぎ)方形に整形した石材を密着させ、積み上げる方法である。慶長5年(1600年)以降、隅石の加工から徐々に平石にまでわたるようになり、江戸時代初期(元和期)以降に多用されるようになった。石材同士が密着しているので排水できないため排水口が設けられる。

野面積み (今話題の竹田城 兵庫県)

打込み接ぎ(津山城 岡山県)

切込み接ぎ(江戸城 東京都)

積み方による分類

石垣の積み方は、布積乱積の2つに大きく分けられる。石垣最上部の天端(てんば)が垂直になった箇所を雨落とし(あめおとし)といい、その下に反りがあるものを「寺勾配」、雨落としが浅い・無いものを「宮勾配・扇の勾配」という。

布積み(ぬのづみ)方形に整形した比較的おおきな石を目が横に通るように積み上げる方法で、整層積み(せいそうづみ)ともいう。目地が通っているので、強度に問題がある。現在でも擁壁事業(土留工事)で用いられているが、現在はコンクリート擁壁の表面にモルタルを接着剤とした練り積みであり、強度的問題は無い。乱積み(らんづみ)大きさの違う自然石の平石、加工した平石をさまざまな方向に組み合わせ、積み上げる方法で、乱層積み(らんそうづみ)ともいう。安土桃山時代以降に用いられた。

また布積の発展型とされる、「整層乱積み(せいそうらんづみ)」もある。大きさの違う長方形の石を使い、横目を通さないため布積より崩れにくい。

用途 城郭を支える基礎 防御 地震 排水等

大きな石垣には花崗岩が使用されている。