浮世絵ルネッサンスブログ3

今まで浮世絵に関していろいろ見てきました。今回のブログでは周辺知識等すこし書いてみます。

摺の技法について

江戸木版画では、摺師はまず最初に主版の輪郭線を摺り、次に色版を重ねていきます。色版は面積の小さい色の順に、さらに薄色から優先して摺り重ねていきます。

版木の上に絵具を置き、刷毛で絵具を広げ、絵柄がずれないように、見当(版木上に彫られた溝)に紙を置き、十数回から30回程度もの色を摺り重ねて作品を完成させていきます。

仕上げの効果により、バレンの使い方を駆使した様々な技法があり、版木の上に水、絵具、のりでグラデーションを作り、職人の感覚のみで正確な濃淡を表現する「ぼかし」や、彫りおこした絵柄に絵具をつけず、版木に直接紙を置き、バレンで摺って紙に凹凸をつける「空摺(からずり)」「きめ出し」など、江戸木版画独自の技法は「摺師」の腕の見せ所です。

あてなしぼかし 濡れ雑巾や少量水で濡らした版木に絵具をにじませて摺る技法

一文字ぼかし  横一文字に摺られたぼかしのこと。

板ぼかし   版木に直接細工をするぼかし。

雲母摺     鉱物の雲母を使ってする技法。銀の様にきらきらと輝く効果

空摺      絵具を使わず凸凹で模様などを表現する技法

きめだし   空摺と同じように凸凹で物の質感を表現住める技法。深めに掘った版木に紙を乗せ肘などで強く押し込む

 

切手にみる浮世絵

記念切手の花形とも言える切手趣味週間シリーズの中でも、浮世絵シリーズは特に人気が高く、1948年の「見返り美人」、1949年の「月に雁」、1955年の「ビードロをふく娘」、1956年の「写楽」は記念切手の四天王と呼ばれるほどです。

「国際文通週間にちなむ郵便切手」の「東海道五十三次」は、1985年から1962年にかけて発行された「京師」、「桑名」、「蒲原」、「箱根」、「日本橋」の5種類があります。

国際文通週間にちなむ郵便切手」のシリーズ第2弾は、葛飾北斎の「冨嶽三十六景」で、「神奈川」、「保土ヶ谷」、「富嶽三十六景・三坂水面」、「関屋の里」、「石班沢」、「不二見原」、「三島越」が、1963年から1969年の7年間に渡って発行されています。

「国際文通週間にちなむ郵便切手」のシリーズ第3弾は、1970年から1972年の3年間に発行された「明治文明開化期の錦絵」シリーズです。

「明治文明開化期の錦絵」シリーズは、「駅逓寮図」、「鉄道馬車図」、「永代橋」の3点で構成されていました。

郵便事業株式会社)は、平成19(2007)年度から発行してきましたふるさと切手「江戸名所と粋の浮世絵」を引き継ぐ切手として、新たに特殊切手「浮世絵シリーズ」を発行しています。「浮世絵シリーズ 第1集」の発行現在第六週まで発行済み

本シリーズでは「諸国名所と江戸美人」として、歌川広重(うたがわひろしげ)筆「六十余州名所図会(ろくじゅうよしゅうめいしょずえ)」と江戸時代の浮世絵版画の美人画を採り上げています。 このように浮世絵は切手で多く取り上げられており、日本人には身近なものとした。

春画について

春画(しゅんが)とは、特に江戸時代に流行した性風俗(特に異性間・同性間の性交場面)を描いた絵画。浮世絵の一種でもあり、笑い絵や枕絵、枕草紙、秘画、ワ印とも呼ばれていました。また、それほど露骨な描写でない絵は危絵(あぶなえ)とも呼ばれていました。現在のエロ本に当たります。その描写は必ずしも写実的でなく、性器がデフォルメされ大きく描かれることが多い。

世界で春画が美術として高評価を得る様になると、ようやく日本でも美術館での春画の展覧会が、2015年(平成27年)9月に、東京都の永青文庫で企画展が開催される様になりました。春画の利用法の一つとして、災難よけの一種のお守りとしての機能が挙げられます。武士は鎧の下に男女性交の図を厄除けの守りとして忍ばせ「勝絵」と呼ばれ、後世になると商人が火事を避ける願いを込めて蔵に春画を置いたという。また、特に枕絵の絵巻は花嫁の性教育のテキストとして後々まで使われた

浮世絵として多くの作家が描いているますが、下記の如く代表作が残っています。

菱川師宣:『小むらさき』

勝川春章:『絵本色好之人式』

鳥居清長:『色道十二番』

鈴木春信:『雪中相合傘』

喜多川歌麿:『歌まくら』

歌川豊国:『逢世雁之声』

葛飾北斎:『萬福和合神』

渓斎英泉:『夢多満佳話』

歌川国芳:『華古与見』

浮世絵と江戸ファッション

浮世絵は江戸庶民の風俗や出来事など伝える一種のメディアとして発展しました。

当然その中では女性のファッションも伝えていたわけです。髪 色 帯 文様 櫛ポーズ等含め着物の情報がいろいろ詰め込まれています。特に美人画にはその特徴がよく表現されています。北斎などは文様のデザイン資料、「北斎博物誌文様編」も残しており流石です。

振袖 留袖 浴衣等着物ファッションに注目して浮世絵を楽しむ方法もあります。

白粉を塗り、眉を整え、紅を引く。浮世絵には真剣な表情で鏡に向かってお化粧をしている、今と変わらない女性たちの姿が数多く見られます。江戸時代後期には白粉や紅などの化粧品も庶民に手の届くものとなっていました。浮世絵師は、鏡を見ながら化粧直しをする女性や、顔の産毛のお手入れをする女性の姿も度々描いています。当時の女性も現代女性に負けず劣らず「美」に対して貪欲だったようです。

「美艶仙女香びえんせんじょこう」(白粉) 英泉

使用と利用について

著作権については条約加盟国は、共通で国内法で保護されますよ。

作者不詳か死後50年経過した作品は、使用は自由になります。ただし、著作人格権は保護されるので、改変等の自由は著作権が失効した後も保護されます。

作者不詳でない限り、内容を触ることはできません。写真使用には著作権が存在します。

 

浮世絵関連美術館について

01.太田記念美術館

02.東京国立博物館

03.町田市立国際版画美術館

04.たばこと塩の博物館

05.江戸東京博物館

06.房総浮世絵美術館

07.藤沢市藤澤浮世絵館

08.鎌倉国宝館

09.北斎館|葛飾北斎肉筆画美術館

10.那珂川町馬頭広重美術館

11.東海道広重美術館

12.日本浮世絵博物館

13.河鍋暁斎記念美術館

14.飛騨高山 浮世絵館 画侖

15.上方浮世絵館

16.山口県立萩美術館・浦上記念館

19.すみだ北斎美術館

 

江戸時代の様子

江戸時代に使われた年号は、慶長、元和、寛永、慶安、明暦、延宝、天和、貞享、元禄、宝永、正徳、享保、延享、宝暦、安永、天明、寛政、享和、文化、文政、天保、嘉永、万延、文久、慶應の25号です。

江戸時代の人口はざっと3000万人だったとされていますが、あくまでも江戸時代中期から後期の推定値です。江戸の町の人口は100万人超と言われています。

貨幣には金 銀 銅銭があり 物価としての浮世絵版画は20文前後であった。

 

伝統工芸品としての木版画

現在、40品目が東京都の伝統工芸品として指定されています。

経済産業大臣が「伝統的工芸品」を指定しています。現在、全国で222品目が「伝統的工芸品」として指定されており、東京の伝統工芸品(計40品目)は、15品目(下記)が国の「伝統的工芸品」として指定されています。

東京の伝統工芸品のうち、国の「伝統的工芸品」に指定されている品目(15品目)

 

村山大島紬、東京染小紋、本場黄八丈、江戸木目込人形、東京銀器、東京手描友禅、

多摩織、江戸指物、江戸和竿、江戸節句人形(※)、江戸切子、江戸からかみ、江戸木版画、(東京伝統木版画工芸協同組合)

江戸硝子、江戸べっ甲

1 国の伝統的工芸品指定制度

国の伝統的工芸品として指定されるためには、下記の指定条件を備えていることが必要とされます。

(1)主として日常生活の中で使われているものであること。

(2)主要部分がてづくりであること。

(3)伝統的な技術又は技法が守られていること。

(4)伝統的に使用されてきた天然の原材料が用いられていること。

(5)産地が形成されていること。

 

2 国の伝統マーク

このマークは、「経済産業大臣指定伝統的工芸品」について、伝統の「伝」と、日本の心をあらわす赤い丸(日の丸)を組み合わせたもので、検査に合格した製品に貼られています。